2021/01/13

続-8割6分4厘 どんど焼きの話

 


どんど焼きの準備が終わった時に、

 

地域の先輩方に聞いた話です。

 

もう50年以上前のド田舎の話なので、

 

資料文献程度にお読みください。

 

 

当時は塔作りは小学生以下の子供だけで行っていた様です。

 

私有地かどうか分からない山や、明らかに私有地である人の家の畑から、

 

勝手に木を切り倒して持って来ていました。

 

※(再掲:50年以上前のド田舎の話)

 

神事に使う木なので、切られた家の方は、

 

かえってそれを「光栄だ」とさえ思っていました。

 

 

成人の日が1月15日固定だった頃なので、

 

年明け位から製造に着手していました。

 

とは言え、完成までは何日も掛からなかった様です。

 

では何故そんな前から準備していたかと言うと、

 

近隣の地区の子供たち(友達)同士でお互い、

 

作った塔へ火を付け合う争いをしていた様です。

 

※(再々掲:50年以上前のド田舎の話)

 

ルールなんて無いと思いますが、

 

・見張りに見つかったら火を付けない

・塔への着火以外の攻撃は禁止

 

という暗黙の了解があったのだと思います。

 

 

見張りのために、塔の横に小屋も作っていました。

 

名前はそのまま「見張り小屋」で、

 

敵(他の地区の友達)の襲来に備える物でした。

 

しかしこの"見張り小屋"、敵襲来に備えた武装施設ではありませんでした。

 

主に、中でお餅を焼いたり、ミカンを食べたりしたそうです。

 

小学生が親の目が届かぬ場所で、火を起こしてました。

 

※(再々々掲:50年以上前のド田舎の話)

 

 

とある年、餅に夢中になっていた時に火を付けられてしまい、

 

気付いた時には子供たちが何人もいる小屋の真横で、

 

塔が火柱になっていた様です。

 

※(再々々々掲:50年以上前のド田舎の話)

 

 

またある年には、敵(友達)の塔に火を付けることに成功したようです。

 

ところが、それが1月14日(本番前日)と言う事もあって、

 

当日の朝、「(もう一回作るのが)間に合わないから手伝って」と言われ、

 

火を付けた側も一緒に塔作りを行い、

 

「こんなことなら、付けなきゃ良かった」と思ったそうです。

 

 

最後にもう一度言いますが、

 

50年以上前のド田舎の話です。

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